4長期優良住宅は、メンテナンスしながら世代を超えて使う高品質な家
良い家を点検・補修しながら長く使う住まい方を国が認定するもの
長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅である「長期優良住宅」。
少子高齢化の流れを受け、住宅施策が「量(戸数)」から「質」、「フロー(壊しては新築)」から「ストック(既存住宅を長く使う)」へと変化する中で生まれた概念です。
品質の良い家とは何か、適切な住み方暮らし方をするために何に気を付ければよいのかということについてはさまざまな考え方があります。
それに対して具体的に国が基準を示し、その基準に合致する家を認定するという制度です。
「壊して新築」でなく中古を長く使う。マイホーム選びや暮らし方の指針に
日本は欧米に比べて住宅の寿命が短い、正確には取り壊す時期が早い実態があり、世代を超えて質の高い住宅を使うことを促す目的があります。
ポイントの一つは、住宅を建てて終わりではなく、その後定期的なメンテナンスと情報蓄積を行って、長期的に住宅の健康を考えていくことにあります。
ここでは、その背景や仕組みはもちろん、メリットやデメリットの一般論、そしてそれらメリット・デメリットの本質はなにかということまで言及しています。
中古住宅を選ばれる方にとっても、今後のマイホーム選びや暮らし方の指針の一つとなりますので、納得する住宅選びの参考としてください。
二酸化炭素排出を抑制しながら省エネ・健康的に過ごす家
断熱性能・省エネ性能に優れた住宅を国が認定するもの
一方で地球温暖化の流れを受け、低炭素社会の実現が急務となっています。
そんな中、国として低炭素化に資する建物を認定する制度が創設され、これを認定低炭素建築物と呼びます。
低炭素化はエネルギーを効率よく使うことで実現でき、住宅の場合には断熱性能を高め夏涼しく冬暖かい家を作ることが求められます。
ヒートショックなどを抑えられ健康面でもメリットがあることに加えて、エネルギーを効率よく使うことで省エネにもつながり金銭的なメリットも得られる住宅です。
家の取壊しの防止やヒートアイランド対策など二酸化炭素削減にも寄与
住宅の中身だけではなく、家を超寿命化することで家の取り壊しや新築をなるべく防ぐことができ、CO2削減につながります。
さらにヒートアイランド対策を講じるなど外に目を向け街全体で対策することで間接的な効果を生みます。
また、認定される住宅という意味では、長期優良住宅と似ています。実は、認定長期優良住宅の省エネ基準は断熱等性能等級4という基準で、これは低炭素建築物の基準の一つになっています。
このように総合的に二酸化炭素の削減を行うべく始まった低炭素住宅。その認定基準やメリット・デメリット、そして長期優良住宅との違いも含めてみていきましょう。
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