長期優良住宅が推奨する暮らし方は住宅管理の王道。メリットも多数

長期優良住宅は住宅性能のみならず、建築後のメンテナンスや情報の蓄積が必要など、なんだかとても面倒に思えてしまいます。

しかし、建築前に建築内容や将来の長期的な維持保全計画を立て、それに従って定期的な点検や補修・交換を実施、住宅履歴を蓄積していくという流れは本来の住宅管理の王道です。

これらを実施することで、以下のようなメリットが得られます。

経年劣化を防ぎ質の高い住宅を維持できる

住宅の劣化はメンテナス次第です。

特に雨水が侵入する部分や水回りは大切で、だからこそ、維持保全計画に記載する項目として、「構造耐力上主要な部分」「水の浸入を防止する部分」「給水・排水の設備」について点検の時期・内容を定めるよう求めらています。

定期的にメンテナンスすることでトラブルが小さな段階から補修が促され、事故や大規模な修繕を抑制できるためトータルでみてメリットは大きいです。お部屋の掃除をこまめにしないと、年末の大掃除で大変なことになるのに似ているかもしれませんね。

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住宅履歴情報を蓄積することは、修繕や設備更新などもスムースに実施することを意味します。施工時期、使用材料、施工業者などを記録することで、次回の工事ではその情報を基に最適な施工が可能となります。

さらに、災害や事故の際にも迅速で適切な補修が可能となることが期待できます。

地震などで家に対して損傷が出た場合、これまでにどこにどんな施工を行ったかがわかれば、必要十分な補修作業がスピーディにわかり無駄な出費も抑えられます。

トータルで住居費負担が軽減される

「長期」優良住宅は長い目で見てどのように住宅を維持管理していくかを考えるものです。

虫食い的・付け焼き刃的な対応は無駄なコストが発生します。また、可変性を有することから、ライフステージにあった間取り変更も行いやすくなり、無駄な出費が抑えられます。

節約・小銭・住宅2_s

また、「数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できること」を求めており、これは親から子へ、子から孫へと世代を超えて受け継ぐ場合をも含め想定しています。

これまでは親から独立した世代が新築住宅を建てることが主流でした。

これに対し、同じ住宅を長く使うことで、メンテナンス費用をしっかりかけても、新築費用よりは大幅に費用削減できます。

住まいの資産価値が高まり、売買で優位に立てる

資産価値を維持することができるため、売却しても大きな損を出すことなく、豊富な売却資金を基に次の優良な住宅へ移り住むことが可能となります。

今後中古住宅が主流となる中、適切なメンテナンスがなされ、その住宅履歴がしっかり残された住宅は買い手にとって大きな安心感を与えます。

住宅・札束・長期優良住宅・売却価格_s逆に、メンテナンスをしていない、またはしていても住宅履歴情報を残していなければ買主に不安を与えます。

「不安だから、購入後自分で修繕する。その分、売買価格を下げてくれ」と言われることも十分予想されます。

これからの時代、定期的なメンテナンスをしなければ、資産価値(リセールバリュー)を下げてしまう恐れが高いのです。

電気・ガス代が安くなる。身体や環境の負荷低減も

長期優良住宅は、新築時から断熱など省エネルギー対策を求めており、これによってエアコンなどによる電気・ガス消費が抑制され電気代やガス代も安くなります。

また、省エネ性能による断熱性能の向上は、部屋ごとの温度差が少なくなり、急激な温度変化が引き起こす身体への悪影響(ヒートショック)が防ぐことが期待されるなど健康面も向上します。

省エネ・節約・住宅・電球_s

なにより、長期優良住宅は「良いものを長く使う」ことを目的としているため、住宅の長寿命化によって、不必要に新築住宅を建設することを抑制できます。

約2割が住宅関連ともいわれる建築廃材や、二酸化炭素の排出の抑制など環境負荷が大きく低減できることを意味します。

所得税や固定資産税などが減税される

量(戸数)から質へ、フロー(新築しては壊す)からストック(既存住宅を長く使う)への転換を国を挙げて推進しています。

その中、長期優良住宅を新築させるインセンティブを与える意図や、余分にかかるコストを補填しようとさまざまな減税施策が行われています。

税の種類一般住宅長期優良住宅
所得税住宅ローン
減税
控除対象限度額:4,000万円
控除率:1.0%
控除期間:10年間
最大控除額:400万円
控除対象限度額:5,000万円
控除率:1.0%
控除期間:10年間
最大控除額:500万円
投資型
減税
控除額:標準的な性能強化費用相当額の10%(上限65万円)
※住宅ローン減税との併用不可
登録免許税
(住宅用家屋)
保存登記:0.15%(特例)
移転登記:0.3%(特例)
抵当権設定登記:0.1%(特例)
保存登記:0.1%
移転登記:0.2%(戸建て)・0.1%(マンション)
抵当権設定登記:0.1%
不動産取得税控除額:1,200万円(特例)控除額:1,300万円
家屋の固定資産税新築住宅の居住部分120㎡相当まで1/2を減額
【戸建て】新築後3年間
【マンション】新築後5年間
新築住宅の居住部分120㎡相当まで1/2を減額
【戸建て】新築後5年間
【マンション】新築後7年間

住宅ローン減税(所得税から控除)

住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除(国税庁))では、住宅ローンを利用してマイホームを購入した場合、10年間にわたり年末残債の1%相当額を各年分の所得税額から控除するものです。

例えば、初年度の年末のローン残債が3,000万円であれば、その1%分の30万円分が所得税から控除されます。

翌年度の残債が2,900万円であればその年は同じく1%分の29万円、さらに翌年度の…と10年間続きます。

一般の住宅の場合には、年間最大40万円までの控除が限度ですが、長期優良住宅の場合は50万円まで、10年間で最大500万円の控除が受けられます。

例えば、初年度年末のローン残高が5,000万円(1%相当額が50万円)の場合、一般の住宅では40万円、長期優良住宅の場合は50万円控除されます。

10年間では一般住宅は上限400万円、長期優良住宅の場合には+100万円の500万円まで控除するという優遇措置です。

投資型減税(所得税から控除)

長期優良住宅を新築した場合に、性能強化費用として支出した額の約10%分が所得税から控除されます。尚、この制度は一般住宅にはない減税制度です。

「性能強化費用=住宅の床面積×43,800円/㎡」と計算されます。

例えば、100㎡の床面積であれば、性能強化費用438万円(=100㎡×43,800円/㎡)となり、この10%相当額である43.8万円(=438万円×10%)がその年の所得税から控除されます。

もし、その年の所得税で控除額が余る場合は、翌年の所得税に持ち越せます。

住宅ローン減税制度と異なり、ローンを組まずに現金一括購入した方も利用できます。むしろ、住宅ローン減税とは併用できませんので、現金購入の方など住宅ローン減税ではあまり効果がない方が対象ともえいます。

登録免許税

住宅を新築した場合や、売買や相続によって所有した場合には、土地と家屋について所有権の保存登記(不動産に初めて設定する登記)や移転登記(既存の不動産の所有権が移転した時に設定する登記)を行います。ここでは家屋の登録免許税の話です。

登記をする場合には登録免許税がかかり、長期優良住宅の場合には一般の住宅よりも税率が安くなります。

例えば、課税標準額が2,000万円の住宅用家屋を新築して保存登記する場合、一般住宅であれば3万円(=2,000万円×0.15%)、長期優良住宅であれば2万円(=2,000万円×0.1%)と、1万円安くなります。

尚、課税標準額は登録免許税を計算する基になる建物の価格(固定資産税評価額)で、取引価格や建築費とは異なります。

同じ住宅が、売買などで所有権移転し移転登記をする場合、一般住宅であれば6万円(=2,000万円×0.3%)、長期優良住宅であれば4万円(=2,000万円×0.2%、戸建ての場合)または2万円(=2,000万円×0.1%)といずれも安くなります。

不動産取得税

新築や増築、売買や贈与で不動産を取得した時、土地・家屋両方に不動産取得税がかかります。

「家屋(建物)の不動産取得税 = (固定資産税評価額-控除額1,200万円)×3%」と計算されます。

長期優良住宅の場合には、この控除額が100万円増額され1,300万円となります。

例えば課税標準額が2,000万円の家屋を新築した場合、一般住宅であれば24万円(=(2,000万円-1,200万円)×3%)の不動産取得税がかかります。

一方で、長期優良住宅であれば21万円(=(2,000万円-1,300万円)×3%)と、3万円安くなります。

固定資産税(家屋)

不動産(固定資産)を所有する場合、毎年固定資産税を支払わなければなりません。

土地と家屋それぞれ「固定資産税=固定資産税評価額×1.4%(標準税率)」と計算されます。ここでは家屋(建物)の固定資産税の話です。

家屋の固定資産税は新築住宅を建てた場合、一定年度分は居住部分の120㎡までは「家屋の固定資産税の1/2を減額」してくれます。この減額年数が一般住宅に比べて長期優良住宅の場合には長いのです。

例えば固定資産税評価額が2,000万円の床面積100㎡の家屋を新築した場合、一般住宅であれば、14万円(=2,000万円×1.4%×1/2)が3年間(戸建ての場合)または5年間(マンションの場合)減額されます。

これが長期優良住宅であれば、それぞれ2年間、金額にして28万円(=14万円/年×2年間)が多く減額してくれるのです。

ここで、固定資産税評価額を一定と簡略化した仮定をおいていることにご注意ください。実際には固定資産税評価額は築年数に応じて下がります。

住宅ローン「フラット50」を組むことができる

住宅金融支援機構のフラット(長期固定住宅ローン)において、フラット50という50年間借り入れができる商品があります。

これは利用条件として、物件が「認定長期優良住宅であること」が明記されています。中古物件であっても、新築時に認定長期優良住宅であることが求められています。

フラット50_sまた、フラット50では世代間で受け継ぐことなどを想定して、売却時に購入者がフラット50の住宅ローンを引き継ぐことができます(債務承継型ローン)。

35年間借入の通常のフラット35においても、金利を引き下げる期間が当初5年間である金利Bプランに比べ、認定長期優良住宅などの場合に利用できる「金利Aプラン」では、「当初10年間」に引き伸ばされます。

長期優良住宅のメリットのまとめ

長期優良住宅の場合には、質の高い住生活を送ることができ、修繕の対応もスムースとなり、売却時にも優位にたてる可能性が高いものです。

さらに、税務メリットもあり、定性的にも定量的にも暮らしが充実することが予想されます。

ただし、良いことばかりではありません。捉え方にもよりますが、やはりデメリットがあります。次はそれを具体的にみていきましょう。

長期優良住宅のデメリット

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