背景・目的・法的根拠の違い

それぞれ背景や目的には以下のような違いがあります。

長期優良住宅は日本国内問題への対策

長期優良住宅は、1世帯1住宅の確保を目標とした住宅建設計画法から大きな転換点となった2006年の「住生活基本法」にたどり着きます。

人口減少・少子高齢化の流れを受け、住宅施策が「量」から「質」、「フロー」から「ストック」へと促す目的があります。

2009年6月に施行された「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」がキッカケとなり認定制度ができました。

低炭素住宅は地球環境問題への対策

低炭素住宅は、1979年に「エネルギーの使用の合理化に関する法律(通称:省エネ法)」が制定されて以来、省エネ基準が順次改正されていました。

2012年には地球温暖化対策や東日本大震災などでエネルギー使用の効率化が求められ、「都市の低炭素化の促進に関する法律(通称:エコまち法)」が公布・施行されました。

これは、建築物の低炭素化を目的としたもので、これに基づき「低炭素建築物認定制度」が創設されたものです。

長期優良住宅は総合型、低炭素住宅は特化型

長期優良住宅は、日本の少子高齢社会や地震対策など日本国内の住宅事情を考慮し総合的な視点から、住宅の質を底上げするものといえます。

一方で、低炭素住宅は世界的な環境問題を踏まえながら省エネ化に特化したものといえます。

省エネ基準が改正されたことに併せて長期優良住宅の省エネ基準も改正されるなど、低炭素住宅のエッセンスを長期優良住宅がバランスよく取り込んだ形ともいえそうです。

認定基準の違い

長期優良住宅の認定基準にも、省エネルギー対策が求められます。

これは、断熱等性能等級という基準の最高位である「4」というレベルをクリアしなければなりません。これに加えて、耐震性や可変性などに加え、定期的なメンテナンスや修繕履歴の築盛が求められました。

不動産の比較・見比べ_s一方で、低炭素住宅の認定基準も同じく断熱等性能等級4があり、これに加えて一次エネルギー消費量等級5(最高位)という基準をクリアすることが必須なのです。

さらに、選択的項目として低炭素に資する設備の導入などが求められました。

やはり、長期優良住宅が総合的かつ長期的な視野にたった住宅であるのに対し、低炭素住宅は省エネに特化して深堀りした住宅といえます。

優遇制度の違い

各種減税制度の違いは以下の通りです。つまり、不動産取得税や固定資産税の特例が低炭素住宅にはなく、長期優良住宅にのみ与えられた優遇措置といえます。

税の種類一般住宅低炭素住宅長期優良住宅
所得税住宅ローン
減税
控除対象限度額:4,000万円
控除率:1.0%
控除期間:10年間
最大控除額:400万円
控除対象限度額:5,000万円
控除率:1.0%
控除期間:10年間
最大控除額:500万円
投資型
減税
控除額:標準的な性能強化費用相当額の10%(上限650万円)
※住宅ローン減税との併用不可
登録免許税
(住宅用家屋)
保存登記:0.15%(特例)
移転登記:0.3%(特例)
抵当権設定登記:0.1%(特例)
保存登記:0.1%
移転登記:0.1%
抵当権設定登記:0.1%
保存登記:0.1%
移転登記:0.2%(戸建て)・0.1%(マンション)
抵当権設定登記:0.1%
不動産取得税控除額:1,200万円(特例)控除額:1,300万円
家屋の固定資産税新築住宅の居住部分120㎡相当まで1/2を減額
【戸建て】新築後3年間
【マンション】新築後5年間
新築住宅の居住部分120㎡相当まで1/2を減額
【戸建て】新築後5年間
【マンション】新築後7年間

また、フラット35sは両方とも適用されますが、フラット50は数世代にわたって住宅を使用していくことを目的とした長期優良住宅にのみ許された住宅ローンとなっています。

コストパフォーマンスは低炭素住宅がよい?

税の軽減措置にそれほど大きく金銭的な優遇メリットに違いはないことを考えると、短期的には低炭素住宅の方がコストパフォーマンスは高いといえるかもしれません。

長期優良住宅は建築後にも長らく定期的なメンテナンスや修繕履歴の作成や保管が求められ、手間暇が多くかかるといえます。

たくさんの住宅・模型_sしかし、長期的にみれば耐震性やバリアフリー化などバランスの取れている長期優良住宅は住みやすく、適切な修繕がなされることを考えれば高値売却も可能ともいえます。

そもそも、金銭的なメリットだけを追求するものでもありませんし、低炭素住宅であっても耐震性や他の性能を有するものはあるため、一概に論じることはできないでしょう。

長期優良住宅と低炭素住宅の違いのまとめ

総合的に住宅の質を担保する長期優良住宅の一部を切り出し、強化したものが低炭素住宅といえるかもしれません。

ただ、長期優良住宅も低炭素住宅も「よい家に長く住む」という考え方は同じものといえます。

住宅のストック社会化を推し進める中で、断熱性や耐震性など目に見えない価値が今後ますます重要になっていくでしょう。

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