今回は、4月から上がった増税と不動産業界の動きについてご紹介しますよ!
4月の増税と不動産業界の動き
2014年4月1日に消費税が5%から8%になることを受けて、3月下旬までは駆け込み需要により家電量販店やスーパー、百貨店などさまざまな市場において大きな動きがありました。4月1日以降、消費税増税による反動で売り上げが落ち込んだ、大きな変動がなかった、など業界において反応はそれぞれだと思われます。
そこで、4月の不動産業界の動きを見ていきましょう。
4月、首都圏の中古マンションにおける動向は?
2014年4月の月例速報(東日本不動産流通機構発表)によれば、首都圏の中古マンションの成約件数は、前年同月比10.7%の2,785件となりました。
しかし㎡単価は前年同月比+7.7%の42.40万円/㎡、成約価格は前年同月比+5.2%の2,688万円となり、成約件数は下降するものの、価格の上昇は続いています。このことから、中古マンションの人気が落ちていないということが読み取れますね。
さらに首都圏における中古マンションの在庫件数は、15ヶ月連続減少となっており、現在の在庫件数は33,909件となっていることを見ると、アベノミクス効果の反動による減少というよりも、在庫件数の減少にともなう成約件数の全体的な減少というように見て取れるのではないでしょうか?
都県6地域においては成約件数が神奈川県他を除いて減少しており、前年同月がアベノミクスによる経済効果の反動もあり好調だったため、マイナスが目立つ結果になっている様相も否めません。
4月、首都圏の中古戸建住宅における動向は?
首都圏の中古戸建住宅はどうだったのでしょうか?こちらも2014年4月の月例速報(東日本不動産流通機構発表)を参考に見ていきたいと思います。2014年4月の中古戸建住宅の成約件数は、前年同月比13.4%の927件となっており、中古マンションと同じく減少を示しています。
しかし、中古マンションと大きく違う点は、価格面です。中古マンションは前年同月比プラスになっているのに対し、中古戸建住宅は前年同月比2.6%の2,922万円となっています。一年以内の中古戸建住宅の価格は、3,000万円前後で落ち着いていることをみると、中古マンションほどの勢いは見られません。
このような点から見れば、中古マンションにおける期待感が高いことが考えられますね。
今後の動向のカギは?
2020年の東京五輪までは、東京の不動産人気は続くと見てよいでしょう。中古の不動産マーケットの動きを抑える上では、新築マンションや新築戸建の動きも注意してみておく必要があります。2012年から変動はあるものの、新築マンションの価格は右肩上がりを続けています。
マンションの用地確保が難しくなっている点や、建築コストが高騰していることをうけて、価格の上昇は続いていくと思われます。どこまで価格の上昇に購入者がついていけるか、というところが今後の争点になってくるでしょう。
中古マンションや中古戸建住宅をお考えの方は、新築物件動向もチェックしておくことをオススメします。