【実例】都内で駅近・好立地の戸建てを相場より安く購入できた事例

※プライバシー保護のため記事内で一部取引内容をぼかす等の配慮をしています

なぜ駅近の好立地の戸建てを相場より安く購入し、リノベまでできたのか?

相場より安く、駅近・好立地の戸建て住宅を購入できた実例(ミトミでお取引いただいたお客さまの事例)をご紹介します。

この取引では、最寄駅から徒歩5分の戸建てという利便性の高い立地を実現しています。さらに大幅な値下げを成功させ、耐震補強+フルリノベーションを実施できました。

結果、安全な住宅に、新築同様の奇麗な状態で住むことができています。結論から先に言えば、この取引の成功要因は以下の点です。

【この取引のポイント】

  • 中古住宅を選択肢に入れたことで予算内の好立地物件を選べた
  • 建築士によるインスペクション(建物状況調査)と耐震診断・耐震補強を実施し以下を実現
    • 正確な耐震強度や、住宅の劣化部位、隠れた不具合も判明
    • 値下げ交渉の材料として利用、600万円もの大幅な値引きに成功
    • 耐震基準適合証明書を取得し本来は使えない住宅ローン減税制度を利用。200万円お得に
  • 人口増加や再開発計画等により取引後も街は発展。地価も上昇し住宅価格が値上がり

ここでは、具体的にこのマイホーム取引を振り返りましょう。

方針決め:5,500万円以内でJR中央沿線の駅近中古戸建てをリノベする

ミトミに住宅購入相談にいらっしゃった当初、お客さま(マイホーム購入希望者)のご希望条件は以下のようなものでした。

  • 予算:決めていない(ざっくりとした金額が頭にある状態)
  • エリア:JR中央線沿線の某駅から徒歩7分圏内
  • 住宅の種類:戸建て(新築・中古問わず)

そこでまず、住宅購入にける適正な予算を正確に決めることとしました。

そこで、お金の専門家であり、不動産取引に強い独立系ファイナンシャルプランナー(FP)と共に、キャッシュフロー計算書を作成しました。住宅資金だけでなく、一生涯の資金計画を定めます。

教育資金や老後資金に問題がないか、お子さまのご予定や、生涯年収、ご退職時期、趣味などライフプランを詳しくヒアリングしながら、一つ一つキャッシュフロー計算書に落とし込みます。

これにより、住宅ローンの返済支払いが将来の家計を圧迫しない予算水準を逆算して「5,500万円」としました。

好立地にも多い中古戸建て。リノベーションを前提に築古物件も含めて物件探し

次に、お客さまのご希望や生活の利便性、通勤のしやすさ、予算などからエリアを決めます。ここでは、JR中央線沿線の某駅徒歩7分圏内のエリアに決めました。

さらに、お客さまのご希望として住宅の種類は戸建てです。

しかし、駅からの距離が徒歩7分圏内とかなり近く、戸建て住宅の数が一気に少なくなります。新築が6,000万円を優に超える価格で売り出されるエリアでもありました。

そこで中古戸建をターゲットとすることとしました。中古住宅は、好立地にも多く存在するため新築物件より選択肢が多く、価格も新築戸建てより割安となるためです。

そしてリフォーム・リノベーションすることを前提として、築古物件も含めて中古戸建てを購入することとしました。

つまり、以下の条件でマイホーム探しを進めていくことにしました。

  • 予算:5,500万円(住宅購入の諸費用別)
  • エリア:JR中央線沿線の某駅から徒歩7分圏内
  • 住宅の種類:中古戸建てを購入しリノベーション

旧耐震物件を耐震補強+修繕する計画。費用900万円と見積もるも大誤算…

希望エリアの予算内の戸建てを調査したところ、駅距離が近い好立地エリアに限定したこともあり、そもそも戸建て住宅自体が多くありません。

そんな中、条件に合う物件が1つ見つかり、4,600万円で売り出されていました。

この物件は駅から徒歩5分で前面道路の接道もよく、土地も形の良い整形地、さらにもともと新築当初は注文住宅だったようで造りがしっかりしている印象を受けます。

しかし一つ大きな問題がありました。それは、築40年を超える木造戸建てであり、現行の耐震基準を満たさない旧耐震であったことです。

利便性の高い好立地物件は、所有者が古くから住み続け、なかなか手放さないケースも少なくなく、この物件もそうした物件でした。

最新の耐震基準を満たさない旧耐震物件は、安心・安全に住める住宅とは言い難く、耐震補強を実施する必要があります。

また、耐震補強以外にも、築古物件は建物の劣化が進行していることが多く、多くの修繕が必要となることがほとんどです。

そのため、耐震補強+劣化修繕+リノベをする総費用を900万円程度と見積もって、本物件を軸に進めていくことにしました。

インスペクション(建物状況調査)で不具合箇所を特定し、補修費用を概算する

不具合部分の洗い出し+補修費用の概算のために、売主に許可を得た上で、耐震診断とインスペクション(建物状況調査)を実施しました。

建築士による専門的な耐震診断の結果、やはり「倒壊する可能性が高い」という結論が出されました。

地震に耐える耐力を計算した結果、安全ラインである評点1.0を大きく下回る「0.21」という値です。必要な耐力の2割程度しか持っていない家ということです。

1981年(昭和56年)5月31日以前に建築確認を申請・取得した旧耐震物件であるため、筋交いがなく、柱と梁の固定にも金物をしようしていないなど、連結が緩いものでした。

そのため、建物を支える重要な壁である「耐力壁」の強度が現行基準よりかなり弱く、筋交いを入れたり、連結部を金具で補強する必要があります。

また、インスペクション(建物状況調査)の結果、外壁や屋根の劣化がみられました。

屋根は瓦が寿命を迎えており、このままでは雨漏りが発生する可能性が高く、屋根瓦の交換(葺き替え)が必要な状態でした。

加えて、基礎のひび割れ(クラック)や床鳴り、その他雨樋、バルコニー、内壁などに補修の必要な劣化もみられました。

特に、外壁や屋根の劣化は雨漏りの直接の原因となり、基礎コンクリートのクラックは雨や湿気の侵入を許すことになり建物内部を劣化させます。対策が急務といえます。

さらに、未登記の増築部分があることも判明し、その部分を解体する必要があることも分かりました。広範囲にわたる修繕が必要な家だったのです。

耐震補強・劣化修繕に加えて、間取り変更や設備入替えを含むリノベを実施する

耐震補強や劣化修繕と合わせて、買主さんの希望するリノベも併せて行います。

これらのリノベは、耐震補強工事などと一緒に行うとコストパフォーマンスよくリノベーションができます。

耐震補強や劣化修繕の際には、足場を組んだり、壁や床を剥がす工程が含まれます。

どうせ剥がすなら、それに合わせて間取り変更やフローリングやクロスの新規張替え、断熱材の入替えなど内装工事もあわせて行うと効率がいいためです。

トイレやキッチンも随分と古くなっておりガタが来ています。設備入替も行うこととしました。

結果として、耐震補強+劣化補修+リノベ費用の概算総額は1,500万円程度の費用が必要と判明しました。当初の900万円程度の想定を大きく超えるものでした。

600万円の値下げ交渉を行い、売主が値引きに応じた。その成功要因は?

徒歩5分の超好立地の中古戸建もみつかり、耐震補強の必要性や不具合箇所も明確になりました。

残る課題はお金の問題です。900万円で見積もっていた住宅改善費用が、ふたを開けてみれば1,500万円も必要だったのです。

結果、取引価格は合計6,100万円(=物件価格4,600万円+リフォーム費用約1,500万円)となり、当初の予算5,500万円を600万円程度超えてしまいます。

偶然ですがリフォーム総費用1,500万円のうち、耐震補強や基礎不具合補修、屋根の葺き替え、未登記増築部分解体など、物件自体の重大な不具合是正工事費用は600万円程度でした。

そこで、売主へこの600万円分の値下げ交渉(負担のお願い)を試みました。

売買取引を成立させるためにはどうしても600万円の値引きが必要であることを、売主さんサイドの仲介業者に丁寧に説明したのです。

値下げ要求の明確な理由と、買主の強い購入意思を、根拠となる書類と共に示した

600万円という大幅な値下げ交渉、当然ながら売主さんサイドはいい顔をするはずがありません。

実際、初めのうちは売主さんは「リフォームなんてのは、余った金でやればいいんだよ!」という姿勢で値引きに応じていただけませんでした。

それでも話し合いや交渉を丁寧に重ねることで、最終的には大幅な値引きに応じていただけました。

特に、値下げを要求する理由が明確かつ具体的であること、価格交渉が終われば確実に購入する意思があり、かつ、買主は購入できる資力を有することを理解いただいたことは、値下げ交渉を成功させる要因となったと思われます。

また、その際に言葉だけではなく根拠となる書面と共に丁寧に説明したことも、売主側に納得してもらい、価格合意を引き出す後押しとなったようです。

具体的なポイントは以下の通りです。

相手側(売主側)に対する誠意を示したこと

  • 直接売主側の不動産仲介業者に出向き、丁寧に説明(多額の値下げ要求であり、電話ではなく対面説明)
  • 大幅な値下げ要求であるが、売主さんを軽んじているわけでは決してないことの説明
  • 売主さんの家を引き継いで大切に使っていきたい意思があることの説明

値下げ要求の明確で具体的な理由を説明したこと

  • 建築士による耐震診断やインスペクションの報告書を使って説明
  • 値下げ要求は、耐震補強など安全に住むため最低限の補修費用であること
  • 買主の希望による設備入替などのリノベ費用や、外壁塗装など建物長寿命化費用は値下げ金額の範囲外(買主の自己負担で行う)
  • 未登記増築部分の解体は住宅ローンを組むためにも必須であること

購入意思の強さと根拠を説明したこと

  • インスペクションのみならず耐震診断まで実施していること自体、購入希望者は購入の意思がかなり強いこと
  • 買主の住宅資金計画の説明。あわせて、住宅ローンの事前審査済みで、値下げしてもらえれば購入できる資力があること
  • 値下げに応じてくれれば必ず購入すること。その意思表明として買主さんが正式に署名・捺印した購入申込書を書面で提出

その他の値下げに応じやすかった状況

  • 売主さんサイドとは信頼関係が結べており、こちらの要求に嘘がないことを分かってもらえたこと(インスペクションや耐震診断の許可をもらう過程などで売主さんサイドとは何度も連絡を取り合っていた)
  • 好立地物件でありながら売り出してから3カ月以上経過したタイミングだったこと
  • 売主さんは既に住宅ローンを完済済みで、値下げ交渉に応じる余裕のある資産状況であったこと

かなり骨の折れる交渉でしたが、売主さんや売主さん側の仲介業者も最後は協力姿勢に転じてくれたおかげで成立した値下げでした。

この結果、無事予算内に収まることとなり、住宅取引が成立しました。

尚、いつも指値交渉が成功するわけでもありません。ただし、少なくともいきなり電話で「600万円下がらないですか?」と聞いてもおそらく交渉は決裂していたでしょう。

少しでも価格交渉の成功率を上げるために、相手を尊重した対応を心がけることが大切です。そうすることで、売主さんやその仲介業者も協力姿勢で応じてくれやすくなります。

耐震基準適合証明書の取得で住宅ローン控除を適用、10年で200万円減税

以上で、買主さんの希望条件に合う物件を予算内で購入できることになりました。

ここで忘れてはいけないのが、耐震補強工事を行う取引であることです。この場合、10年間で最大200万円(個人間の住宅取引の場合)も所得税が減税される住宅ローン減税制度が使えるのです。

通常は、耐震基準を満たさない(旧耐震の)物件には住宅ローン控除は適用できません。今回の取引でも旧耐震物件のため、そのままでは住宅ローン控除が使えません。

しかし、所有権移転前(決済前)に耐震基準適合証明書の取得または既存住宅売買瑕疵保険の付保を行うことで、住宅ローン減税制度を適用できる特例があります。

今回の取引では、売買契約締結後~決済までの間に耐震補強工事を実施することに加え、耐震基準適合証明書も取得しました。

年末の繁忙期でもありましたが、この時期を逃すとローン減税制度が使えなくなることをご理解いただき、売主さんや工事会社に協力いただけました。

結果として、10年間で200万円の還付を受けられることとなり、実質的に200万円の資金を生み出すこともできたのです。

購入後の経過:地価上昇で住宅価格値上がり。当面メンテナンス費用も不要

本物件をご購入いただいた後、このエリアの地価は上昇しており住宅価格があがっています。

公示地価の推移

耐震補強や買主の希望する設備交換や間取り変更などのフルリノベーション込みの購入価格5,500万円に対して、4,500~5,000万円の金額であればすぐに買い手がつき、売却できる情勢にあります。

特に、駅からの距離が5分と好立地であり、前面道路が広く土地形状も整形地、建物外観や設備など内装・外装をフルリノベーションしています。

耐震基準適合証明書や工事内容を示す書類も保管しており、将来の買主も安心して購入できるでしょう。

また、購入時点で近隣エリアに再開発も入るとの計画を確認済みであり、実際に土地区画整理事業も進んでいます。

結果、購入エリアの人口は増加しており、最寄り駅の乗降客数も増加しています。このエリアでは、家を買ったり借りたりする人の数が増えているということです。

加えてフルリノベーションをしたため、将来のメンテナンス費用を先払いした格好です。

外壁塗装や給排水管の更新、設備刷新などをしているため、当面は修繕費用が発生することが見込まれず、住宅関連の大きな出費は見込まれません。

まさに「いつでも売れて貸せるマイホーム」といえ、将来いつでも住み替えられる資産となるマイホームを手に入れたと言えるでしょう。

【まとめ】好立地の中古住宅を資産価値ある住宅に再生する家の買い方

東京都内の駅距離5分圏内の戸建て住宅を手に入れる。

これはなかなか大変に思えるかもしれません。しかし、好立地に立ち並ぶ中古住宅であればそれが実現できます。

築古であっても、耐震診断やインスペクションを行い、確実に劣化箇所を補修することで、安全に家に住むことができます。

耐震基準適合証明書を取得することで、住宅ローン減税制度も利用可能となり、200万円というお金を浮かせることもできました。

この物件を買った買主さんは、リノベーションして好きな間取りに変更し、設備も新しく入替え、まさに新築同様の住み心地を実現しています。

そして、立地にこだわったからこそ、将来にわたって「いつでも売れて貸せる」資産価値のある住宅で、経済的にも安心して暮らしています。

決して簡単な案件ではありませんでしたが、買主さんや売主さんにも多くの協力をいただいたおかげで、大成功に導けた取引でした。

このように、ミトミでは資産価値を重視した住宅購入を得意としています。お気軽にご相談くださいね!

【P.S.】「この家、買っていいのかな?」…迷わずご相談ください!

マイホーム購入をお考えでしたら、ぜひ個別相談(無料)をご利用ください。 多くの方から高い評価を得ている個別相談。まだ家を買うかどうか決まっていない方から、既に取引を進めている方までぜひお気軽にご利用ください!
家の買い方がさっぱり分からない
今の不動産屋さんに不信感がある
マイホームの失敗事例を知りたい
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