気に入った物件を買ったのに後悔する理由。正しい家の買い方とは?

数千万円の個人取引なのに、簡単に“買えてしまう”マイホームの怖さ

不動産取引は頻繁に経験しません。特に20~30代のお客様の多くは「今回のマイホーム購入が初めて」という状況です。

そしてマイホーム購入は数千万円もの個人取引です。個人レベルでこれほど大きな金額が動く取引はそうそうありません。

そんな中、「いい家見つかるかな」「安く買えるかな」「ちゃんと家を建ててくれるかな」といった感覚でマイホーム購入を始める方がほとんどです。

一生に数回しかない不動産取引、いちいち細かいことまで自分で調べるのも面倒だし、取引リスクといわれても自分には関係ないと思いたいですよね。

実際に不動産屋さんを回る中でだんだん分かった気になり、不動産会社にいわれるがまま取引を進めます。ちゃんと住宅ローンも組むことができ、希望のマイホームを購入し、新生活が始められます。

なんとなくであっても、マイホームを“買えてしまう”、ここに怖さがあるのです。

不動産屋さんはマイナス情報を言わない。人がいいだけの営業マンに注意

予算内の物件を選び、売主・買主で売買契約を結び、住宅ローンを組めば簡単に買えるマイホーム。

普段家を買うことを真剣に考える機会もあまりない中、いきなり数千万円の個人取引ができるのがマイホーム購入ともいえます。

不動産会社側からみればどうでしょう。お客さん(買主さん)が「住宅取引の初心者であり、複雑な取引内容をおそらく知らない」と考えているかもしれません。

だからこそ「余計なことを考えてもらったら困る」「契約を遠ざけるマイナス情報を伝えたくない」という動機が強く働き、スピード勝負で持っていきがちです。

「この物件どうですか?」とお客様から言われれば「いい物件ですよ!」、「住宅ローン本当に大丈夫かなあ」なら「同じ年収の方も買ってます!」と元気よく愛想よく答えます。

だからこそ、特にいつもニコニコして気持ちよくさせてくる、人あたりがいい“だけ”の営業マンには要注意なのです。

リスクゼロの物件はない。「買えてよかった!」から一転、後悔してしまう理由

具体的な事例は、「悪徳不動産」「不動産トラブル」などのワードで検索するとたくさんでてきます。

不動産というのは周辺環境、災害リスク、建物の不具合、土地の状態…と多くの要因が絡みある複雑システムです。

まったくネガティブ情報やリスクの指摘がない物件などありません。

それなのに何を言っても肯定してくれて、いいことだけ伝えられた気分良く取引が終えられたらそれは少しまずいかもしれません。

確かに契約や引き渡しが終わった直後は「この人に頼んでよかった」そう思います。ただし「その時点においては」という条件がつきます。

買った当初は「買えて良かった」と大満足だった人が、購入してから数年後に「なんでこんな物件買ったんだ…」と後悔する場合があるのです。

他社より早く契約しないと仲介手数料ゼロ。成功報酬型だから契約を迫る

さらにです。ある物件Aを買えるのは、当たり前ですがたった一人の買主です。

しかしその物件Aを取り扱うことができる不動産会社は無数にあります(どの仲介会社でも取引できます)。

他社より早く契約しないと仲介手数料がもらえないからこそ、ただでさえスピード勝負の押し売りになりがちなのが「成功報酬型」の不動産取引なのです。

同じ物件をどの仲介業者でも取引できるという仕組みは、逆に言えば、嫌いな不動産仲介業者を避ける強力なメリットでもあります。

物件は気に入ったけど、不動産仲介会社が嫌だという場合には、他社でも問題なく契約できるからです(一部例外はあります)。

だからこそ、マイホームを買う時には、物件選びと同じかそれ以上に不動産会社選びが大事になってくるのです。

不動産屋は怪しい?悪だくみ?仲介業者の選び方を知ることが第一歩

しかし困ったことにいい不動産屋を選ぶのが難しいのです。いい不動産会社も多い一方、悪い不動産会社も多く存在するのが不動産業界です。

宅建免許を取得している事業者は全国で約12万社と、不動産会社はその数が圧倒的に多く、当たり外れが大きいという側面もあります。

また、普段不動産取引に接する機会も少ないこともあり、「不動産屋ってよく分からないけど怪しい・怖い」という印象が強まっていることもあるでしょう。

一方で不動産会社からすれば、決して悪だくみをしようと思っているわけではないのにお客様から疑いの目を向けられる傾向にあります。

裏ではしっかり手続きを進めているつもりでも、お客様にとっては「なにか悪だくみをしようとしていないか…」と疑心暗鬼になるかもしれません。

結局、買主さん(お客さん)側でも不動産取引の一連の流れをあらかじめ知り、頼んでいい不動産会社を見極める力を養うことが最低限必要になってくるのです。

終わってから「こうすればよかった」数十年後に「買わなきゃよかった」

家を買った後にミトミにご相談に来られる方がいます。

例えば、確定申告の時に優遇制度使えない(手続き漏れがあった)ことを知ったり、地震が起きてから家の耐震性の不足を認識された方です。

また、実際に生活が始まってから「管理費がきつい」「住宅ローンの支払いがきつい」「家計が圧迫されている」と感じる方もいました。

ご相談を詳しく聞くと、例えば家を買う時に不動産会社から「今の家賃と同じ支払いなので問題ないですよ」と言われたようです。

家賃の延長線上に将来の生活はありません。今の家賃が8万円だったとして、だから同じ8万円の住宅ローン支払いでいいわけではないのです。

将来、ご結婚やお子さんの誕生、教育資金、老後資金などライフスタイルは人によって大きく異なりますし、どんどん変化していくことを知っていれば防げた失敗です。

マイホームにも“資産価値”が大事な時代。いつでも住み替えられる住宅購入を

他のご相談も今の瞬間だけ切り取って判断されて後悔しているケースが多い印象を受けます。

そしてほとんどのケースで、物件紹介や内覧だけ積極的でいいことだけ伝える不動産会社で契約していました。

特に象徴的な失敗事例は、不便な郊外住宅に割高な価格で新築注文住宅を建てたケースかもしれません。

人口減少・超高齢社会によって、地域住民の数も減り、そして新たにそこに住みたいと思う人も急減しています。商業施設も撤退し、バスや鉄道も統廃合され、不便な生活が強いられます。

利便性の高い都心に引っ越そうと思っても、自宅が売れないと次の購入資金がなく住み替えられない事態に陥っているのです。

これからは資産価値が保たれるマイホーム、つまりいつでも貸せて売れる家を買うことで、やり直しがきく(後戻りできる)住宅購入が重要です。

そのためにも、住宅の資産性や安全性などをしっかりチェックすることも忘れない不動産会社を通じて購入することが大事になるのです。

物件はじっくり検討しても「家の買い方」には無頓着?失敗が減らない理由

以上「家の買い方」について多くの話題・注意点をご紹介しました。いまだに数多くのトラブルが発生しているのが住宅取引です。

要因の一つが、知らない中でも気持ちよく家を買うことはできてしまうことにあります。そもそも実際に困るまで、危ない取引であったことに気が付けないのです。

その原因が、物件については意識が向かうものの、家の“買い方そのもの”をしっかり学ぶ機会が圧倒的に少ない状況にあることです。

だからこそトラブルが減りません。いまいち信用しきれない不動産屋さんを選び、不安を押し殺しながら、御用聞き営業で表面上気持ちよく取引してしまうのです。

家を買った後にも長く安心して暮らすためには、取引の初めの段階で将来売ることまで踏まえた「家の買い方」を知っておく方が賢明といえます。

“いい買い物”をするには、“いい買い方”もぜひ知ってください。

2時間に凝縮した「家の買い方セミナー」都合が悪いなら個別セミナーも

ただ、家の買い方を知るために多くの時間を使える方はほとんどいらっしゃらないでしょう。

一生に数回しかない住宅取引を一から自分ですべて勉強することも面倒です。

だからこそ、ミトミでは「家の買い方セミナー」を毎月開催しています。不動産屋の選び方や取引構造、物件の見抜き方など多岐にわたるトピックを2時間に凝縮してお伝えしています。

セミナーでは客観的な事実・データを示しながら、どこにリスクが潜んでいるか、有利な取引を行うために必要なアクションは何かなど具体的に買い方をお伝えしています。

参加者様からのアンケートでは、「いままで知らなかった」「考えもしなかった」「気づかなかった」という意見を多くいただきます。

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