新築マンションを買ってもいいの?購入検討者が資産価値(立地)を見極め始めた

新築マンションの売れ行き悪化。発売戸数減少、価格高止まり、契約率低迷

首都圏で、新築マンションの売れ行きが低迷しています。

2017年11月15日に発表された「首都圏のマンション市場動向調査」(不動産経済研究所)によると新築マンションの発売戸数が前年同期比▲3.0%の「2,817戸」と、2カ月連続で減少しました。

地域別発売戸数
前年同月比)
2017年8月9月10月
東京23区内1,067戸1,167戸1,276戸
東京区外208戸342戸357戸
神奈川県383戸876戸623戸
埼玉県319戸343戸412戸
千葉県124戸250戸149戸
首都圏(合計)2,101戸(↑)2,978戸(↓)2,817戸(↓)

1戸当たりの平均価格は前年同月比+3.3%(+180万円)の「5,586万円」、単価は+2.3%(1.8万円)の「81.1万円/㎡」と、価格上昇傾向にあります。特に、単価の上昇は7カ月連続です。

地域別平均価格
前年同月比)
2017年8月9月10月
東京23区内6,947万円(↓) 7,361万円(↑) 6,491万円(↑)
東京区外5,560万円(↑) 5,132万円(↑) 4,744万円(↓)
神奈川県4,599万円(↓) 5,002万円(↓) 5,529万円(↑)
埼玉県4,235万円(↑) 4,554万円(↑) 4,076万円(↓)
千葉県3,967万円(↓) 4,207万円(↑) 4,270万円(↑)
首都圏(平均)5,794万円(↑) 5,823万円(↑) 5,586万円(↑)

発売戸数が少なく、一方で戸当たりの価格は上昇(前年同月比)しています。そしで、以下でみるように契約率も60%程度と首都圏の新築マンションの販売が低迷しているのです。

7月末時点で「新築マンションは買い時でない」と指摘した時より状況が改善している兆しはみえておらず、むしろ高値掴みのリスクが高まっているともいえます。

尚、近畿圏での新築マンション発売戸数は前年同期比の+16%の1,465戸となっており、首都圏とは対照的に2カ月連続で増加しています。

首都圏の新築マンションは買い時ではない?割高な物件かどうか購入前に検討を!

契約率も首都圏は低迷、需要供給ともに悪化している。近畿圏は好調を維持

契約率も首都圏は不調であり、需要・供給ともに悪化していることがうかがえます。

好不調の目安となる70%でみると、首都圏はそれとは程遠い「60.7%」(前年同月比▲0.9ポイント)です。10月で限定して過去の推移をみると1991年以来実に26年ぶりの低水準です。

一方で、近畿圏は今年(2017年)に入って契約率70%を切ることなく推移しており、6月には80%超を記録、10月でも74.2%と好調をキープしています。

2015年~2016年では、首都圏と近畿圏の契約率が入れ違うことが起こっていました。それが2017年では10月までずっと近畿圏が首都圏を上回っている状況で、足元の様子が変わってきているようにもみえます。

首都圏の地域別にみれば東京23区と神奈川県の契約率はそこまで悪くない?

首都圏平均の契約率は、確かに「60.7%」と悪い状況です。

しかし、東京都(23区・区外)、神奈川県、埼玉県、千葉県を別々にみていくと各地域で大きく状況が異なる様子がうかがえます。

地域別契約率
前月比)
2017年8月9月10月
東京23区内72.4%(↓)65.9%(↓)68.3%(↑)
東京区外65.4%(↑)38.6%(↓)42.6%(↑)
神奈川県72.8%(↓)70.9%(↓)67.4%(↓)
埼玉県47.3%(↓)58.9%(↑)44.9%(↓)
千葉県75.8%(↑)83.6%(↑)53.7%(↓)
首都圏(平均)68.2%(↓)64.9%(↓)60.7%(↓)

2017年に入って、神奈川県と東京23区内は好不調の節目ライン70%近傍で推移しているのに対して、(千葉県は乱高下があるものの)埼玉県・東京区外・千葉県は悪い状況といえます。

地域別の平均価格でみると、東京23区や神奈川県といった首都圏でも高価格の物件が好調です。2017年2月頃までは、価格の高止まりで都心から周辺3県へ需要が流れていたものの、状況が変わっています。

より正確にいうと、住宅購入を検討している買主がより都心中心部の立地を選択し始めているのです。

日経新聞「購入者は資産価値が下がりにくい物件を慎重に見極めている」

11月16日付の日経新聞朝刊小見出しには「10月首都圏、2カ月連続減 値下がり懸念し購入慎重」とあります。

値下がりしにくく資産価値のある23区内の物件へ需要が引き戻っている状況といえます。記事の中では、以下のように購入者が資産価値を見極め始めていると分析しています。

購入者は資産価値が下がりにくい物件を慎重に見極めており、郊外物件を中心に苦戦が続く

特に新築マンションは値下がりが大きく、その中でも郊外物件は将来売れにくいという懸念が付きまといます。

都心であったり、高額物件に資産価値があるということではありません。土地の仕入れ値や建築費の高止まりによって、新築マンションの高値掴みは避けられない状況であり、慎重に見極める必要があります。

不動産価格指数(2017年4月、国土交通省)

例えば、2017年4月に発表された不動産価格指数をみてもマンション価格が高騰しているのは一目瞭然です。

販売経費などが多く上乗せされている新築マンションが高騰している時に安易に手を出すことは、資産性の観点から見ると得策とは言えません。今一度立ち止まって考えるタイミングにきているといえます。

マイホームを買う前に「将来売ったり貸したりできる物件か?」を考える

マイホームは資産購入といえます。資産を運用すると考えれば、家を買う時には売ることまで考えて購入検討したいものです。

「新築か中古か?」という対立構造ではなく「資産価値があるかどうか」を考えたいですね。具体的にいえば、将来自宅を売ったり貸したりできるかどうか、将来の買い手が住みたいと思える物件かを考えましょう。

そして、いくら売れるといっても買った値段より売却価格が大幅に下がっては、多くのおカネを失うことになります。

流動性(売りやすさ)や価格の妥当性などを、あなたに代わってしっかりと検証する不動産会社を通じて住宅購入するようにしましょう。

マイホームは「なにを買うか?」よりも「どこを通じて買うか」つまり不動産会社選びがカギになります。詳しくはセミナーでもお話していますので、お気軽にご参加くださいね。

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