リノベーションが決まっているなら、内覧の時に「構造」を確認しよう!
家をただの「箱」としてみる。見た目に騙されない
物件を内覧する際、壁やフローリング、家具など、どうしても目に見えるものに意識が向きがちです。しかし、目に見えない部分にこそ目を光らせることが大切です。
特にリノベーションを前提とする場合、見た目に惑わされず、物件はただの“箱”と考え、リノベーションの拡張性を考えることが大切です。ここでは、リノベーションに適した物件の特徴を部位ごとにみていきます。
【壁】構造でとらえる。間取り変更のしやすさの目安になる
建物の構造には大きく「ラーメン構造」、「在来工法」、「壁式構造(ツーバイフォーなど)」の3つがあると考えてください。リノベーション時に一番問題となるのは壁式構造です。
ラーメン構造は大きな空間を作り出せリノベにもあう
ラーメン構造とは、ラーメンという枠で建物を支えているものです。公園のジャングルジムを思い浮かべてください。それがラーメン構造の家の骨組みです。ラーメン構造は鉄骨造・鉄筋コンクリート造の住宅で主にみられますが、最近は木造でも可能となっています。
枠(ラーメン)でがっちり強度を確保するため、中を有効に使うことができ、大きな空間を作り出すことができます。逆に言えば、壁を取り払いやすく、間取りの自由度も大きいといえます。
マンションの図面で四隅に柱が描かれていたり、内覧時に部屋の角や天井に、柱や梁が出っ張っていればラーメン構造の可能性が高いといえるでしょう。
在来工法(木造住宅)は間取り変更の自由度が高い
在来工法は木造住宅に使用される工法で、主に柱や梁、そして斜めに通る筋交いで家を支えます。
構造的な制約が少なく、基礎と柱、梁だけを残して壁を抜き、建物を骨組みの状態にしてまるごとリノベーションが可能です。大きな開口部を取ることができますし、増改築や間取り変更など自由度が高いものです。
壁式構造は壁を打ち抜けない
問題となるのはツーバイフォーなどの壁式構造です。これも、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造の住宅すべてで見受けられます。
柱で支えず、壁や床そのもので建物を支える構造のため、間取りの変更(壁の打ち抜き)ができないのです。柱がないため開放的なすっきりした部屋を作れる特徴がありますが、困るのは間取りを変更するときです。
壁式構造の住宅を買ってリノベーションをする場合には、事前にどの壁をどの程度動かせるのかしっかり確認しましょう。場合によっては打ち抜ける壁や、補強工事によってある程度の間取り変更はできますが、自由にリノベーションをしたい方は避けたほうが無難でしょう。
以上みてきたように、リノベーションを前提とするなら、「壁式構造」は要注意です。まずはここを内覧(内見)の時に確認しましょう。そして構造の他にも、お部屋を構成する三大要素「床・天井・壁」が二重になっているかどうかもとても大切です。次回のコラムでご説明しますね。
ちなみに強度の高さは三者三様
蛇足ですが、一番強度が高い構造はどれだと言い切れるものではありません。なんとなく木造の在来工法は不安…と思われるかもしれませんが、昔の日本の家が長持ちしたのは、開口部が広く、外部と一体化し風通しのよい構造だったからという意見もあります。
日本は高温多湿の環境。ツーバイフォーが誕生した北米とは異なります。壁に囲まれた気密性の高い家に、どの程度の耐久性があるのか。結露や華美が原因で構造材が腐り始めることも考えられるのです。なかなか難しいですね。
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