不動産屋選びに失敗すると“悪い物件”を買わされてしまう理由とは?
目次
不動産屋の目的はあなたと逆?マイホーム取引を任せられる業者を選ぶ
マイホーム選びの前に、不動産の安全性や資産性をしっかり検証できる不動産会社を選ぶことがとても大切です。
難しいことや専門的なことを理解するのはお客様(買主)の仕事ではありません。
あたなの代わりにそれをしっかりとやってくれる、信頼して任せられるエージェント(不動産営業担当者)を選ぶことがカギとなることはコラムでも繰り返しお伝えしています。
家を買う目的は「マイホームを所有すること自体」ではなく、その後に長く安心・安全・快適な暮らしをしていくことだと思います。
ただ、「マイホームを買うこと自体」を目的としている取引関係者がいます。それが、あなたが依頼した不動産屋かもしれないのです。
不動産屋さんは①物件広告メインと②検証メインの2種類。物件情報は同じ
まず不動産会社(仲介業者)には、①物件紹介屋(物件広告メインの会社)と②エージェント(検証メインの会社)の2種類あります。
①物件紹介屋(物件広告メインの会社)は、SUUMOなどの物件情報サイトに載せることをメインの業務にします。綺麗に写真を撮り、売主に掲載許可を取って“いいこと”だけ書いたコメントを載せます。
そして問い合わせがあったら、悪い情報は隠し、いいことだけ伝えて契約を急かす営業をしがちです。
一方で②エージェント(検証メインの会社)は、「買ってもいい家か?」ということをしっかり検証することに力を入れることで、①物件紹介屋とは一線を画します。
ここで大事なのは、①物件広告メインの会社も②検証メインの会社も、物件情報量はどの不動産会社も同じということです。
どの不動産会社もほぼすべての物件情報を「REINS」というシステムで共有しているためです。同じ物件を違う会社が広告しているのをみかけるのはそのためです。
それではなぜこんなにも物件情報を広告して、いち早く契約を迫る営業を行う不動産会社が多いのでしょうか。それには以下の通り、明確な理由があります。
「どの物件でもいいから買って」と考えてしまう報酬体系と取引構造とは?
物件情報はREINSという不動産会社専用のシステムで共有しています。ただ、当たり前ですが物件は一つです。
一つしかない物件をどの不動産会社も紹介でき、最も早く契約させた不動産会社に仲介手数料が入る仕組みです。ですので、“いいこと”だけ伝えて契約させたがるのです。
物件情報はREINSから無尽蔵に紹介できますので、ネット広告をはじめどんどん物件情報を広告掲載します。
そして問い合わせのあった物件は、他社のお客さんに契約される前にいち早く契約させようとするのです。
契約して初めて仲介手数料をもらえる成功報酬型と相まって、不動産屋の営業マンは「他社より早く」「一刻も早く」契約させようという思いが強く働いてしまうのですね。
その結果、「質の悪い物件でもいいから(物件はいくらでもあるから)、うちで買って欲しい…」と思ってしまい、押し売りしたり、悪いことは隠しておこう(聞かれるまで黙っておこう)と考えてしまいがちなのです。
国交省が作った便利なシステム「REINS」が、押売りを生む皮肉な結果に
このように、買った後の買主の生活まで考える余裕がない不動産会社は少なくありません。
売買契約をさせて初めて報酬(仲介手数料)をもらえることと、すべての物件情報は不動産屋で共有している取引構造が大きな要因です。だからこそ物件情報サイトからのマイホーム選びには危険が潜むのです。
ただ、「どの不動産屋でも取引できる取引構造」は「消費者が仲介業者を選べる」という大きなメリットがあるはずです。
不動産屋全体で物件情報を共有することで、どの不動産屋に行ってもほぼすべての物件を紹介してもらえるというメリットもあります。
売主さんの立場からすれば、業界一丸となって買主をみつけてくれるというメリットもあります。
不動産仲介業者に売却を依頼すると、業者専用の物件データベース「REINS」に登録され全国津々浦々の不動産屋さんがお客様(買主)に物件紹介できるようになるためです。
買主さんにとっては不動産会社を選びやすくなり、売主さんにとっては物件が買主さんの目に触れる機会が増すという効率的な仕組みでもあるのです。
宅建業法上も、不動産会社の責任は契約まで。「さっさと成約させたもの勝ち」
ただ、問題はスピード勝負の「押し売り」を後押ししてしまう不動産屋が出てきてしまうことです。
取引の間に入る仲介業者としては、他の会社が買主をみつけてくる前になんとしてでも自社で契約させようという動機が働いてしまうのです。
だから、「どんな物件でもいいから、家を買ってくれたらそれでいい」(他社に取られる前に自社で契約して欲しい)となってしまいます。
REINS(レインズ)の利便性が、逆に「押し売り」を生むという、なんとも残念な取引を生んでしまっています。
さらに宅建業法という法律上、不動産会社の責任は基本的に「契約まで」です。買った後のことは法的にも買主の責任になります。
広く物件情報が周知される制度面でも、宅建業者の責任という法律面でも、不動産取引は「さっさと契約させたもん勝ち」の世界になっているのです。
だから危険な不動産屋は断る!気になる物件を安心できる業者で契約する
このような業界構造を理解すると、逆に買主さんには大きな武器が与えられていることが分かります。
どの業者でも取引できるからこそ、お客様(買主)を自社に来店させようと奪い合いが始まります。これは裏を返せば、あなたが「この不動産会社嫌だな」と思えばその会社をお断りできるということです。
別の不動産会社へ行けばいいだけなのです(断る前に確認しておいた方がいい点はあります)。
「物件気に入ったけど、業者に不信感…」という場合は、危険な取引を防ぐためにも別の業者で取引すればいいのです。
何千万円もの取引をするのです。そして同じ仲介手数料を支払うのであれば、安心な取引を行えると感じる不動産会社を選びましょう。
買主と長期的な関係を大切にする不動産屋は、リスク情報も積極的に伝える
では「いい不動産屋さん」を選ぶことで、家を買った後の生活がどうなるのでしょうか。
特に②エージェント(検証メインの会社)は、「本当に買っていい不動産か?長い目でみて買主に不利益が生じないか」をしっかりとチェックすることにこそ力を掛けます。
住宅ローン減税など優遇制度の適用などのメリット情報はもちろん、取引リスクなどマイナス情報が判明した時にもすべて包み隠さず購入検討者(お客様)に伝えます。
「いい人ぶっている」わけでも何か裏があるわけでもありません。
打算的な話をすると、検証型仲介業者は、顧客の利益を最大化することは、長期的にみれば自社での利益をもたらされることも理解しています。
例えば、ご購入されたお客様から別のお客様をご紹介いただいたり、購入後のリフォーム・リノベーション相談や売却依頼もあるでしょう。
お客様と長くいい関係を作っていくという考えが根底にあるのですね。お客様も、この不動産会社なら長くお付き合いできるなと思えるところに依頼しましょう。
価格の妥当性や土地・建物の安全性など“買っていい家か?”を検証したい
不動産屋は契約を急かしたいインセンティブが大きく、リスク情報を隠し「いいこと」しかいわない場合があることが分かりました。
マイホーム取引の主要な登場人物は、買主・売主の他に、買主側の仲介業者(客付仲介業者)・売主側の仲介業者(元付仲介業者)です。
信頼できる客付仲介業者をみつけなければ、買主(あなた)以外に誰も味方がいなくなるのです。
不動産取引は大きな財産を使う取引です。物件価格が妥当かどうか、将来売却する時に売れやすいかという基本的なことすら調べずに買ってしまうと生活に大きな影響が及びます。
その他、建物の耐震性は大丈夫か、土地は災害に強いかどうかなども含め「買ってもいい家か」をしっかり調べる不動産屋さんを通じてマイホームを買いましょう。
もちろんミトミでは一つ一つ検証を行い、リスク情報も含め積極的にお伝えします。「家を買うかどうか決まっていないけどまずは家の買い方を知りたい」という方もいつでもミトミにご相談くださいね!
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