売主さんが居住中の物件を内覧する意外なメリット3つ。効果的な内見方法は?

売主さんに遠慮してしまう?居住中物件をうまく内覧する場合の注意点とは

気になる物件が見つかったら内覧(内見)をしてみたくなるものですね。

内覧物件の種類には大きく2つあります。現在誰も住んでいない「空室」物件と、まだ売主さんが生活している「居住中物件」です。

居住中物件の場合には、内覧の際にはもちろん売主さんがいらっしゃいます。

すると、「内覧の際に売主さんがいると、細かいところまでじっくり見られない」「クローゼットを開けるのは気が引ける…」「写真を撮りづらい…」など、落ち着いて内覧できないという場合があります。

確かに売主さんに配慮(遠慮)してしまうケースは少なからずあります。

ただ、売主さんがまだ住んでいるからこそのメリットもあるのです。ここではどのような点に注意すれば、効果的な内覧ができるかみていきましょう。

①家具・家電が設置されているため生活感が分かる。印象に惑わされない

空室物件の場合にはガラーンとしており、実際の部屋の大きさより広く見える錯覚に陥ることもあります。

一方で、居住中の物件は家の中に家具や家電が残っています。どれくらいの家具が入るか、ということが正確にイメージできるメリットがあります。

注意したいのは、どうしても生活感や匂いがあり古臭いという印象を受けるケースもあることです。

それは人が住んでいるからこそ仕方のない部分であり、建物自体には問題なければ、できるだけ生活感という要素に惑わされないようにしましょう。

逆に、素敵なインテリアが飾ってあるとそれだけで「いい物件だな」とプラスイメージを持つ場合もあります。

実際の生活感が分かる反面、今現在の売主さんの部屋の“印象”には惑わされないよう内覧したいですね。

②どんな人が家を使ってきたか分かる。売主へ依頼しやすくなる場合も

居住中物件のメリットは、売主さんに会えるということです。中古住宅を買う場合には、「今までどんな人が住んでいたんだろう」ということが気になるものです。

居住中物件であれば内覧(内見)の時点で会うことができ、会話もできるため、売主さん(所有者)の人となりまで分かるため安心できます。

(空室物件の場合には、基本的に契約の時まで売主さんにお会いできません。会えるのは不動産会社(仲介業者)だけです。)

また、その場で売主さんと良好な関係を築くことができれば、例えばインスペクション(建築士の建物調査)などをお願いしやすくもなります。

売主さんも人間です。やはり顔を合わせた人からのお願いというのは対応してあげたいという気持ちになるものです。

「あの買主さんならぜひ家を買って欲しい。事前に建物調査したいならスケジュール調整しましょう」となってくれると助かりますね。

インスペクションできない?!売主が中古物件の建物調査を拒否する5つの理由

③「近隣住民はどんな人?」売主さんしか知り得ない情報を聞き出せる

売主さんと直接会えるメリットにも通じることですが、居住中物件の内覧は、売主さんしか知り得ない情報を聞き出せる大チャンスです。

例えば、買主さんとして気になるのが「近隣にどんな方が住んでいるか?関係性は良好か?」といったことです。個人情報も厳しくなっている現在、これを最もよく知るのは売主さんです。

内覧が終わった後に仲介業者を通して聞くよりも、その場でサラッと世間話として聞くことが有効です。売主さんも買主さんから聞かれるのが一番自然で話しやすいでしょう。

その他、騒音や交通量、子どもに優しい街か、治安はどうか、近隣トラブルはないか、自治会があればその負担はどんなものか、などなどです。

売主さんはそこに住んでいる住人の一人であり、生の声はとても貴重な情報です。ぜひ気になることを内覧時に聞いてみましょう。

配慮できる不動産屋さんを選んで、リラックスして内覧したい!

居住中物件はメリットもあることがわかりました。一方で、売主さんが家にいるとどうしても気を遣ってしまいますね。

売主さんが率先して「クローゼットも開けてみていいですよ」「気になる個所は写真も撮ってくださいね」と言ってくれるケースもありますが、必ずしもそうとは限りません。

売主さんとしても売りたいためどんどん家の中を見て欲しいと思っていることが多くあります。ただ、内覧(内見)を受けることに慣れておらず、買主さんの気持ちに気が付かないだけということもよくあります。

そんな時こそ、仲介業者(不動産屋さん)の出番です。「建具の開閉を確認させていただいてよろしいでしょうか」などと買主さんの代わりに積極的に動くことで、リラックスして見ることができる雰囲気が作れます。

ぜひ配慮できる不動産会社を通じて内覧をしたいですね。

あまり気が利かなさそうな不動産屋さんの場合には、営業担当者に事前に「細かいところまで見たいので、私の代わりに売主さんにお願いしてもらっていいでしょうか」などと伝えておくのもよいでしょう。

【参考】不動産会社にとって居住中物件の内覧調整は一苦労。嫌がる業者も

実は不動産業者にとって、居住中物件の内見スケジュールを調整するのは一苦労なところがあります。

例えば5物件見に行く時に、その中の3物件が居住中物件だとします。空室物件であれば、いつでも見ることができますが居住中だと売主さんの都合と調整しなければなりません。

1つは午前中だけしか売主さんの予定が空いていない、もう一つは夕方16:00以降、残る一つは翌日だったら空いている、なんてこともあります。

売主さんのご都合がギリギリまで分からず、時間が確定するのが内覧日の前日(直前)ということもあります。

他の物件の兼ね合いもあり、居住中物件があると調整がしにくいという側面があるのです。

居住中物件の扱いに慣れた仲介業者を選んで、気持ちよく内覧しましょう!

また、空室物件だけであれば次の物件の内見時間が少々遅れても問題にはなりません。

しかし、居住中物件の場合には売主側の不動産会社(元付業者)も立ち会います。

マンションなどのエントランスで待ち合せることが多く、時間に追われながら他の物件の内覧をスムースに行う必要が出てきたりもします。

そのため、仲介業者によっては居住中物件はいろいろ理由をつけて内覧しないように提案してくる場合があります。

逆に、空室になった途端に、積極的に物件紹介する場合もあります。

居住中物件の内覧に慣れた(嫌な顔せず対応する)業者、さらに売主さんが居住していてもリラックスして見られる雰囲気を率先して作ってくれる不動産屋さんを選びたいですね。

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