新住所登記のメリットは?入居前に住民票を異動してはいけない場合もある!

住民票を新住所に異動するまで待てないから、旧住所(現住所)で登記する

マイホームを購入(決済)すると、その直後に「この家は私のものです」という事実を示すために登記(記録)をします。

この登記が終われば、いわゆる登記簿謄本に所有者として買主さんの住所と名前が記載されることになります。

この時、登記をする住所(住民票に記載の住所)と購入した家の住所(所有権を有する住所)が異なることがあります。

決済が終われば時間を空けずに所有権登記を行わないと、最悪の場合、第三者に家を横取りされてしまう恐れがあります。特に住宅ローンを組んで家を買う場合は、いち早く銀行が抵当権の設定登記を行うよう急かします。

ですので、決済が終わった後に住民票を新住所に異動して、それを待ってのんびりと新しい住所で登記を行う、といった悠長なことをする時間はないのですね。

このように、購入した新しい家の住所(新住所)ではなく、現在住んでいる現住所(旧住所)で登記を行うことを「旧住所(現住所)登記」と呼びます。

実務的には入居前に住民票を異動させておいて、新住所で登記するケースが多い

不動産取引の実務では、あらかじめ新住所に住民票を異動させておき、新住所で登記(新住所登記)することが多いのが実態です。

住宅ローンの本審査が通過してから、決済までの間に、住民票を新住所に異動させておくのです。そうすることで、住民票の住所とマイホームの住所を一致させられます。

ただ、住民票を異動させる時点ではまだ実際には所有権が売主さんにあり、そもそも居住を開始していないので、役所に対して「もう住み始めましたので住民票の異動をお願いします」とある意味虚偽報告します。

厳密にいえば、事実に基づいて行動するとすれば、旧住所で登記することが望ましいといえるのかもしれません(建前)。

ただ、後述するように減税制度適用手続きなどで新住所登記の方がはるかに手間がかからず、また役所や司法書士、銀行、不動産会社なども堂々と(?)新住所登記を勧めるのが実態です。

買主さんの事情や都合に合わせて判断していきたいところですね。

新住所登記のメリット・デメリット。現住所登記よりお得なことが多い?

新住所登記(決済前に住民票を新住所に異動させる不動産取引の方法)のメリット・デメリットは以下の通りです。

新住所登記のメリット
  • 登録免許税や不動産取得税の減税手続きが簡素
  • 将来不動産を売却する際に、住所変更登記をしなくてよい(1.5~2万円程度の手数料が削減できる)
デメリット
  • タイトなスケジュール(※)の中、住民票や印鑑証明書を住所変更
    (※)本審査~決済まで(銀行によっては金銭消費貸借契約まで)の間

本審査から決済(金消契約)までの間の1~2週間の間に住所変更を行うことさえできれば、減税手続きが簡単に終わり、将来の売却時にも変更登記が必要ありません。

厳密にいえば、実際には居住前に住民票・印鑑証明書の住所を異動するため、正直に「まだ決済前で住んでないんですけど~」などと言えば、役所の担当職員によっては住所異動NGとなるケースもあります。

大げさにいえば住民基本台帳法の違反に該当する恐れがあるという点で心理的負担がかかる方もいらっしゃるかもしれませんが、そういう点がデメリットかもしれませんね。

(本音と建て前のようなもので、役所としても新住所登記は実務的には横行しており、普通は受け付けてくれます)

現住所(旧住所)登記は手続きが少し面倒で、将来の売却時にも損することに…

現住所登記(決済後に住民票を新住所に異動させる不動産取引の方法)のメリット・デメリットは以下の通りです。

現住所(旧住所)登記のメリット
デメリット
  • 登録免許税や不動産取得税の減税手続きが煩雑
  • 将来不動産を売却する際に、住所変更登記が必要(2万円程度の手数料がかかる)

減税手続きに手間暇がかかる、将来の売却時にお金がかかるなど、実際に損するケースが増えそうです。ただ、本来はこちらのやり方が正しいともいえ、なんとも法制度が矛盾している感じは拭えませんね。

尚、住民票を異動すれば、住民税の関係上、会社に知られる恐れがあります。現住所登記の場合には、会社に知られることを遅らせることができる効果もあります。

「家を買ったことを(すぐには)知られたくない!」という方はこちらの記事も参考にしてください。

家を買ったことが会社にバレる3つのルート。隠す方法と意外なリスクとは?

決済前の住民票異動がシンプル。住宅ローン減税の特例利用なら異動NG!

結局、特段のこだわりがないなら、決済前に新住所に住民票や印鑑登録証明書を異動するのがシンプルではあります。

そうすることによって、決済後に新住所で登記され将来の売却時に住所変更登記をする必要もなく、各種減税手続きも煩雑にならず楽に終わるためです。

一方で、学区の関係やその他の事情によって、現住所(旧住所)のまま取引を進めたい場合には、「現住所で登記します」と伝えればまったく問題ありません。

注意したいのが、築年数が古い住宅を購入する場合に、入居までに耐震基準適合証明書を取得することによって住宅ローン減税制度を適合させる特例を使う場合です。

これを使う場合には、入居前に住民票を異動すると特例が使えなくなります。実際に入居するまで住民票の移転はしないようにしなければなりません。

買主さんの事情に合わせて使い分けてみてくださいね。

築20年超に「住宅ローン減税」を適用する方法。引渡し前の対応に注意!

【参考】銀行や司法書士が新住所登記を勧める⇒現住所のままで問題ない

中には、不動産会社や司法書士、銀行側から「新住所に異動しないと、登録免許税や不動産取得税の減税措置が受けられませんよ」と言われることがあるようです。

ただ、それは経験・知識不足によるものです。そもそも入居もしていない段階から住民票を虚偽に動かさないと減免措置が受けられないなんておかしい話です。繰り返しますが現住所(旧住所)登記で問題なく手続きできます。

新住所登記をお願いされる理由について、司法書士側の問題に過ぎません。具体的には、新住所での登記であれば減税措置上の手続きが簡潔になって(司法書士が)楽になることがあります。

例えば登録免許税の減免措置を受けるには、住宅用家屋証明書という書類を役所から受領する必要があります。

この際、住民票の住所と登記上の住所が異なる場合には、現在の(住民票上の)住所の賃貸借契約書や申立書などの提出が求められるなど、(司法書士にとって)少し面倒な手続きになるのです。

そのような背景があるだけですので、「新住所・現住所、どちらでも登記できるけどできれば新住所に移して欲しい」とお願いされているに過ぎないと捉えましょう。

家に住むためのお金を貸す銀行。購入物件を賃貸する意図がないことを住民票で確認

銀行側としても実際に居住するために家を買ったことを書面で確認できるという事情があります。

住宅ローンは、本人が実際にそこに住むことを前提としてお金を貸し出すため「住宅ローンとして融資したのに、他人に賃貸するなど投資用不動産として利用されている」ということになれば資金使途に違反します。

ですので、住民票もあらかじめ異動した上で金消契約や決済(登記)を行ってもらえれば、銀行としては“書面上”は本人が住むことが確認できて嬉しいのですね。

尚、現住所(旧住所)のまま決済したとしても、銀行から「所有権移転後、2週間以内に新住所に住民票を異動して提出してください」などといった条件が付されることが少なくありません。

先に確認するか決済後に確認するかの違いだけであり、現住所・新住所登記いずれにせよ、銀行としては居住の事実を住民票異動の事実から読み取る傾向にあることは知っておきましょう。

これらについても、登記時点で新住所・旧住所であるかは基本的に買主さんの都合に合わせられることを理解し、買主さん本位に考えてみてくださいね!

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