一生に一度と思ってマイホームを買うと危険!3つのリスクとは?

住宅購入は一生に一度?将来の引っ越しを考えずに家を買う3つデメリット

「一生に一度のマイホーム購入」よく聞く言葉です。

一度しか家を買わない、というこの言葉の裏には、家を買ったらそこにずっと住むという意味を含みます。

しかし家を買った後に引っ越すことはよくあることです。むしろ、マイホームを買った後ずっとその場所に定住する方が珍しいといえます。

学業、仕事、結婚、子育て、介護など様々な理由で住み替え(引っ越し)をする機会はあり、自分でコントロールできな事情で半ば強制的に移動することもあります。

そのため、マイホーム購入の際には、引っ越し(住み替え)を前提として家選びをすることが大事なのです。

もし「一生に一度」のマイホーム購入と信じ、引っ越すことを想定せずに「終の棲家」と信じて持ち家を買ってしまうとどんなデメリットやリスクがあるのでしょうか。

ここでは、ずっと住む場所を変えないと信じて住宅購入する場合の3つの危険性についてみていきましょう。

“一生に一度”は嘘!マイホームを買った後に引っ越す可能性は意外と高い

リスク①「自宅が売れない・貸せない…」動きたくても引っ越せなくなる

ずっと同じ場所に住むつもりでマイホームを買う場合、独りよがりな自分だけのマイホームを求めてしまうことがあります。

それもそのはず、ずっと自分が使っていくつもりのため、自宅が他人の手に渡ったり他人が住むという発想がなくても当然です。

マイホームという名の通り自分のためだけの自分好みの家を追求することは決して悪いことではありません。むしろとても楽しいことでもあり、マイホーム探しの醍醐味でもあります。

例えば、本格的な家庭菜園をしたいご家族が、最寄駅から徒歩30分の距離にある場所に、広々とした庭付きの一戸建ての注文住宅を細部にまでこだわって新築するとします。

もちろん、そこにずっと定住している間は問題は表面化しません。

しかし、転職や介護、離婚などでやむを得ず(一時的または長期的に)引っ越しをしなければならない事態が起きたらどうでしょう。一転して困ることになるのです。

他人が住みづらいこだわり住宅は売れない。ダブルローンで家計が苦しく

広々とした庭付き新築一戸建て(注文住宅)は、数千万円の大きな住宅ローンを組んだはずです。

しかし売却する時には、徒歩30分の立地にある中古の一軒家に過ぎません。まして、細部にこだわった注文住宅ではむしろ買い手を遠ざけます。

「徒歩30分は遠すぎる」「こんな豪華な設備はいらない」「導線が一般的でなく使いづらい間取り」「こんなに広い庭はいらない」などと、自分のこだわりは他人に評価されないことをこの時初めて知るのです。

最悪、売ることも貸すこともできず、かといって引っ越ししない選択肢もない場合には、引っ越し先の家の支払い(住宅ローンまたは家賃)と、元々所有している自宅の住宅ローンのダブルローン(または住宅ローンと家賃支払い)になってしまうのです。

実際、それが社会問題化しているのが、バブル絶頂期に郊外の住宅街に新築戸建てを買った方々を直撃しています。

今や周辺環境が悪化し、買い手がつかず、当時の購入価格の2~3割でも売れません。住宅ローンは完済しているためそこに住み続けることはできますが、商業施設の撤退やバス便の統廃合など、不便な生活を強いられます。

便利な都心の中古マンションに引っ越したくてもできないという現実に直面しているのです。

リスク②過度に慎重な家選びで優良物件を逃す。必要以上の資金を使う

定住することを前提としてマイホーム探しをすると、あまりにも慎重になり過ぎることがあります。

「一生に一度」という営業トークを信じ込み、住宅購入に対して過度に神経質になってしまうのです。優良物件があっても購入判断に踏み切れず、他の買主さんに取られることもあります。

または、一生に一度でありずっと定住するのだからと、華美な設備や必要のない機能まで盛り込んで注文住宅を建てたり、大規模なリノベーションをしたりと、必要以上の多額の費用を投じるケースもあります。

死ぬまでそこに住む「終の棲家」を選ぶと考えてしまえば、確かに慎重になったり奮発したりすることになるでしょう。

大雑把すぎるのも危険な住宅を買ってしまうことになりかねませんが、慎重になりすぎるのも「過ぎたるは猶及ばざるが如し」なのです。

リスク③子どもに負債を相続させてしまう。固定資産税など出費がかさむ

自分が死ぬまで住むことを前提として家を買う場合、実際、その通り最後まで同じ自宅で過ごすケースもあります。

しかし、いつかはお亡くなりになります。そしてその後、最終的にはお子さんなどに自宅が相続されることになります。

そんな時にリスク①と同様に、「自分だけの家だから好きなところに好きなように家を選ぼう」と、とても不便な立地に持ち家があったらどうでしょうか。

昔(昭和)であれば、子どもが親と同居して自宅介護をし、親が亡き後は子どもがそのまま家を引き継ぐことも珍しくありませんでした。相続人となる子どもの数も多く、実家を兄弟姉妹の誰かが有効活用できました。

しかし今や核家族化が進展しています。空き家問題も社会問題化しているくらいに、家は余っています。昔は使い道のあった実家が、今や負債になってしまっているのです。

実家を相続して処分に困っているという話や、相続時の遺産分割協議で実家を押し付け合っているという話はいくらでもあります。

毎年固定資産税は支払い続けながら、火災や防犯上の管理も継続して行わなければならない負担もあります。売れないため手放すこともできず、不動産を引き継いだ相続人を長く苦しめることになるのです。

自宅は誰かに引き継がれる資産。第三者視点を取り入れて家を選ぶ

「マイホームを一生に一度」と考えて家を買う場合の3つのリスクをご説明しました。

もちろん、住み替えを考えないからと言って、必ずしもそれが「売れない家」を買うことになるわけではありません。

ただ、「自分さえ満足できればそれでいい」とマイホームを買ってしまったばかりに、将来のライフプランが崩れた時に苦労するケースは少なくないことは知っておいてください。

「もしかしたら住み替えが必要になるかもしれない」という発想を持っておく方が安全です。

初めから一生に複数回家を買う(何度も住み替えていく)という意識があれば、「購入予定の物件は、いつか売るか貸すかする時がくるのだから、将来の買主が気に入る物件であることも一つの条件だな」と他人視点を取り入れられます。

結果として、貸しやすい物件、売りやすい物件、つまり資産価値のある家を選ぶことに繋がるのです。

また、将来自宅を手放すを前提とすれば「どうせまた引っ越す家だ」と、いい意味で、賃貸物件を選ぶ時の気軽さのような適度にリラックスした状態で住宅購入の判断ができるようにもなるでしょう。

長寿命化・核家族化が進展、介護施設や高齢者向け住宅の費用捻出も必要に

同じエリアに居住を続けるとしても、長寿命化した現代では、老後を介護施設や高齢者向け住宅で過ごす人が増えてきています。

その際に誰も住まなくなった自宅を賃貸に出して家賃収入を得られれば、施設の費用に回すこともできます。

また③のケースでは、当初の予定通り一生に一度のマイホーム購入であり、終の棲家として住宅が活用された場合の話です。

しかしその場合ですら、最終的には第三者が家を引き継ぐ(相続する)のです。最後にはご自身は住宅から離れることになり、天国への引っ越しと言えるかもしれません。

そのことを意識すれば、遺された家族が引き継いで嬉しいと思える住宅かどうかを意識して家を買うことができます。

つまり、「売れて貸せる家」かどうかを頭の片隅に入れながら物件を選ぶことで、相続した人が処分しやすい住宅を選ぶことに繋がるのです。

このように、自分が引っ越すことを前提として、自宅が他人の手にわたることを初めから考えておくことは、老後の経済的な安定や死亡後の“争族”回避をもたらす効果もあるのです。

マイホームを買うなら「貸せる家・売れる家」を選ぶと将来も安心

「マイホームを買ったらずっとそこに住む!」と思っていても、これから長い人生、いつ引っ越すことになるか分かりません。

その時に、自宅が売ることもできず貸すこともできなければ、毎月のローン返済や家賃支払いが家計を圧迫しかねません。

当初の計画通り「終の棲家」で生涯を全うしても、それを引き継ぐ相続人は売れやすい家・貸しやすい家であれば、喜ばれるでしょう。

将来の不測の事態に備える意味でも、「みんなが住みたい」と思える資産価値を重視するマイホームを買うことは、精神的な安心にもつながります。

もちろん他人に合わせることだけではなく、自分の好みをしっかり反映することも大切です。しかし、あまりにも奇抜なデザインや不便な立地に家を買う時は一度冷静に考えましょう。

マイホーム購入の際には「他の人からみて、この家に住みたいと思うかな」という他人視点も少し取り入れることで、バランスの良い家選びができるのです。

そのためにも、家を買う前には不動産のプロに資産性のチェックなどをしてもらうよう忘れずご依頼くださいね!

マイホーム購入の数年後に転勤⇒自宅を月額家賃20万円超で賃貸した事例

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