新築マンションが売れない…中古物件が3年連続で上回っている理由とは

中古マンションが新築より売れている。新築急減・中古じわり増の理由は?

新築マンションの発売戸数が減り続ける一方で、中古住宅の売買がじわりと増え続けています。

首都圏における中古マンションの成約件数が、2016年に初めて新築マンションの発売戸数を上回りました(東日本REINSの集計開始の1990年以降初めて)。

その後も新築マンション・中古マンション共に微増を続けていますが、中古マンションの成約件数が新築をやや上回る状態が3年連続で続いています。

【出典】新築マンション発売戸数:(株)不動産経済研究所「マンション市場動向」・中古マンション成約件数:(公財)東日本不動産流通機構「月例マーケットウオッチ」

2018年では、首都圏における中古マンションの成約件数「3.72万件」>新築マンションの発売戸数「約3.71万戸」と、わずか100戸ではあるものの中古マンションが上回っています。

2000年代前半では、新築マンションが中古マンションを下回ることなど考えられなかったことを考えると、これは非常に大きな意味を持ちます。

足元でも2019年5月度の首都圏マンションの発売戸数は2,206戸(5カ月連続減少・前年同月比▲10.4%減)と大幅ダウン、契約率は好不調の目安となる70%を大きく下回る60.0%でした(株式会社不動産経済研究所)。

なぜ新築マンションがこれほど売れにくくなっているのか、ここでは中古マンションと新築マンションの発売状況や違いなどをみていきましょう。

景気に左右され波がある新築。「コスパの悪いマンション」が高値で販売

特徴的なのは、新築マンションの発売戸数が上下を繰り返している(波がある)ことです。

新築マンションは、一般的に「土地値+建築費+販売管理費+業者利益」というコスト積み上げ式で価格が決まります。

足し算式で決まるということは景気の影響を受けやすいということです。土地の値段が上がり、建築費や人件費が高騰している時にはどうしても売出価格が高くなります。

販売価格が高いからといって、マンションの品質が必ずしもよいとはいえません。むしろ設備グレードを落としたり天井高を小さくして多くの住戸を作ることで採算を合わせることもよくあります。

土地仕入れが熾烈な競争となりそもそも新築することが難しく、さらに建築できても販売価格が高く、品質もいまいちというコスパの悪い新築マンションができあがります。

供給を多くしすぎると値崩れが起きるため、完成しているものの市場に売り出していない「潜在在庫」も発生することも相まって、販売戸数が急減することになるのです。

リーマンショック後に新築ビルダーが統廃合。資金力のある大手が強気価格を維持

マンション事業者の事情もあります。土地や建築コストが安かった2000年代初期は、多くのビルダーが新築マンションを建築、多く売り出され成約されました。

それがサブプライム住宅ローン危機に端を発する不況(リーマンショック)のあおりを受け不動産のミニバブルも崩壊、中堅ビルダー含め多くの会社が倒産・統合、ビルダーの数自体が減りました。

大きな景気後退局面の中では新築マンション事業者自体が減るため、発売戸数も減ります。それが2007年頃より新築マンションの供給が大きく減った要因の一つです。

その後金融緩和策などによって景気回復すると同時に、マンション用地の高騰や建築資材・人件費など建築費の高騰で、サラリーマン世帯には手が届きにくい価格帯まで新築価格が高止まり、販売戸数が減っているのです。

現在は体力があり手元資金の豊富な大手分譲会社が多い状況です。販売価格を強気に据え置くことができるのは、売り急がなくていい(体力ある)大手であることも背景の一つです。

今後は発売戸数を調整しても尚売れ行きが悪化する場合には、徐々に値下がりが始まるでしょう。

消費増税から回復しない新築。増税の影響でなく中古住宅の需要の高まり?

新築マンションは分譲会社(課税事業者)が売主となるため、当然消費税がかかります。

2014年(平成26年)に5%⇒8%まで増税された時には、消費増税後に販売戸数が減少しました。冒頭のグラフでも2013年(平成25年)⇒2014年(平成26年)で発売戸数が急減しています。

これは消費増税前の駆け込み需要の反動として理解・解釈されていましたが、その後も販売戸数が低迷を続けている事実から「実は中古マンションへの転換点を迎えているのではないか」という考えを示す向きもあります。

実際には、地価上昇や建築費高騰など価格面での制約(安く販売できない事情)が大きな影響を与えている側面もあるとは考えられます。

ただ、「新築マンションなら買い手が付く」という時代は終わり、品質と価格のバランスや立地の選抜が今後はより先鋭化すると考えられます。

特にじわりと増加し続ける中古マンションは、以下に説明するようにその価値が認識始められています。今後、中古>新築という流れが恒常化することも十分に考えられます。

安くて好立地、選択肢も多い中古マンション。メリットが認識され始めた

並のある新築に対して一貫してじわりじわりと増え続ける中古マンション。中古住宅の価値やメリットが認識され始めたことも大きく影響しています。

まず中古マンションのメリットとしては、なんといっても価格の安さといえます。中古マンションも値上がりの傾向が続いていますが、新築に比べて1,000万円~2,000万円程度も安く推移しています。

新築は販売管理費や土地の高騰分などすべてがコストとして上乗せされるのに対して、中古は新築プレミアム分がそぎ落とされ(無視され)ます。過去の取引事例や需給バランスで価格が決まるのです。

また、立地の良さもあります。新築マンションを建設するには広大なマンション用地を確保することが必要ですが、駅近の土地はなかなか入手できません。地権者との調整も難しいものです。

もちろん再開発などにおいて駅直結型の新築マンションが建設される例もありますが、最近では徒歩10分以上でも建築されている例が散見されます。しかも高いのです。

売出物件数が新築マンションの比ではなく、好立地物件の選択肢が多く、価格も割安という特徴が中古の取引件数増加に貢献しています。

実物確認・リノベーションで好みの間取りにできる中古。不安を払拭する制度も多数

さらには、新築マンションは未完成時からの“青田買い”であるのに対し、中古の場合には内覧などで実物を確認できるメリットもあります。

既にコミュニティも形成されており、問題やトラブルがないかもある程度確認できます。これは中古住宅だからこそのメリットといえるでしょう。

リフォーム・リノベーションが広く普及したこともあり、間取り変更や好みの設備に刷新することができるのも利点です。

一方で、中古物件は「不具合が無いの?」「欠陥があったらどうしよう?」という不安もあります。

それに対し、インスペクション(建築士による建物状況調査)や安心R住宅、既存住宅売買瑕疵保険などに代表されるように、中古住宅購入に対する安心制度が整備された面も中古物件を後押ししています。

マンションの管理状況においても、重要事項調査報告書の開示で長期修繕計画の有無、修繕積立金・管理費の水準、マンション内トラブルなども確認できることが知られるようになっています。

新築と中古のメリット比較で見落としがちな注意点。後悔しない家の買い方とは?

新築購入者のニーズも「通勤に便利」「共働きしやすい」と立地重視に変化

好立地物件の選択肢が多く、新築より安く手に入り、不安を払しょくする買い方もできる中古住宅。今後も取引が増加していくことが見込まれます。

もちろん「中古だからいい」「新築だから悪い」ということでは決してありません。一つ一つの物件について丁寧にチェック・検証していくことが大事です。

住まいを探す方のニーズも近年変化しています。

【出典】株式会社リクルート住まいカンパニー「2018年首都圏新築マンション契約者動向調査」より国交省作成

例えば、株式会社リクルート住まいカンパニーが新築分譲マンション購入契約者に実施したアンケート調査によれば、「仕事や通勤に便利」が第1位(37.2%)となっています。

また、同調査において2008年以降の変化をみると「共働きがしやすい」は優先順位も大きく上がっています。夫婦ともに働く世帯の増加など、働き方が変わり職住接近ニーズも増えています。

繰り返しますがこれは新築購入者への調査です。「新築ならなんでもいい!」という時代は終わり、新築・中古を問わず、立地や周辺環境が今後もますます優先されていくことになるでしょう。

中古・新築によらず“売れるマンション”を買う。AI評価やプロの検証を!

これまで新築マンションといえば、多くの人が“夢のマイホーム”として求めるものでした。それが中古マンションに取って代わられようとしています。

ただ、中古マンションなら何でもいいわけではなく、売れ残っているものも数多くあります。同じことで、新築マンションが悪いわけでは決してなく、立地や周辺環境が良いものなら(価格を度外視する場合には)問題ありません。

新築・中古にこだわらず、「みんなが住みたい」と思う資産価値あるマンションを選ぶことが大切です。

実際にマンションを購入する際には、「将来売りやすいか?」という視点でもマンション購入を検討することが大事です。そのためには、不動産のプロによるチェック・検証をしてもらいましょう。

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